こんにちは、女性起業家専門イメージコンサルタント
武田しのです。


よく、


「服にお金をかけられないので、着回しできる服を教えてほしいです」


というご相談を受けることがあります。

もちろん、着まわしやすい服、というのは存在するのですが、ただ、この考え方だと残念ながら、「売れる外見」はかなり作りにくいです。

必ずしも、服にお金をかける必要はありません。

ブランドの服でも、思い切りブランドロゴとかが入っていない限り、オンラインだと正直あまりよくわかりませんし。

ただ、
「着回しができる服」でビジネスする、という考え方がお勧めできないのです。

着回しできる服がNGな理由

「着回しできる服」というのは、だいたいベーシックカラーが中心になります。

ベーシックカラーは、白・黒・グレー・ベージュ・ネイビー等、個性の無い、印象に残りにくい、無難な色のことです。

そして、デザインもシンプルだからこそ、着回しがしやすいわけです。

着回しが出来る服というのは、いわば「誰もが持っている服」。

つまり「お客様も、他の起業家も、みんなが持っている服」です。

みんなが持っているような服を起業家が着てしまうと、何が良くないのか?

1つ目は、着まわしやすい服では、差別化しにくいこと。

まず、お客さまと同じ服を着ていれば、単純に権威性を出しにくくなります。

隣の奥さんと同じ見た目の人に、お金を払って何かを習おうと思わないですよね。

そして、他の人と同じ服を着てしまうと、埋もれてしまう原因にもなります。

ちなみに、私は6年前の起業初期、プチプラのロゴTを着ていたのですが、お客さまが明らかなハイブランドのロゴTを着ていて、恥ずかしい思いをしたことがあります。

以来、お客さまの前でロゴTを着る場合は、ある程度、質の良い、レベルの良いものを着ることにしています。

2つ目は、着回ししやすい服は、頭を使う必要があること。

着回しできる服は、それ単体ではシンプルすぎるため、アクセサリーや羽織りなど、他のアイテムを使って、着丈や重心のバランスなどを調整する必要が発生します。

起業家は、いかにビジネス以外の場面で「選択と決断」を減らしてエネルギーロスを防ぐかにかかっていますが、ファッションコーディネートは、いわば「選択と決断」の塊です。

それを楽しむ余裕のある起業家ならいくらでも楽しめば良いのですが、そんなことを言っていられない、ビジネスで成果をどんどん出していきたいと考える起業家は、「選択と決断」を1つでも減らし、本業に専念すべきではないでしょうか?

着まわしやすい服を選ぶ、ということは、「選択と決断」によるエネルギーロスを犠牲にしてでも、お金を使いたくないという考え方です。

私自身は、ビジネスで着る服は、ワンピースやデザイントップスなど、1枚で主役級となるような、あまり頭を使わないで済むものにしています。おかげで朝は余計な頭を使わず、一瞬で決まります。5分後のセッションにも間に合います。

逆にプライベートでは、いろいろとパズルのように組み合わせをして、コーディネートを楽しんでいます。

起業家が持つべき服とは

まず、パッと見て、全く印象に残らないなら、着ていないのと同じことです。

かといって、派手ならなんでもいいというわけでもなく、

「この人は何かのプロらしい」
「この人の話を聞かないと何か損するかもしれない」

という印象を残せる服がおすすめです。

ハイブランドロゴがバーーンと入っているものも、起業家のブランディングとしてはアリと考えています(私自身は、特別やっていませんが、ブランド肯定派です)。

もちろん、シャネルのアクセにヴェルサーチのTシャツ・・・とブランドかぶりをすると、ガチャガチャするのでダサくなりますが、1コーデに1つぐらいアクセントとして入れるのは、権威性の表現としてはおススメです。
(当然ですが、自分のお客さまの属性を見て着てください。起業家の服は承認欲求を満たすために着るのではなく、お客さまの理想の未来を映像化するために着るのです。)

ブランド以外では、少なくとも、色や柄などがあるほうが、コーディネート要らずで、印象には残りやすくなります。

ただし、色や柄があって、さらにデザインまで凝っている服だと、印象に残るだけではなく、似合う・似合わないがはっきりします。

場合によっては「悪目立ち」になってしまうので、自己流で選ぶのは注意が必要です
(これだけ発信者が増えていると、悪目立ちでも、埋もれてしまうよりはマシかも知れませんが)。


もちろん、先ほどの「着回しできる服」でもプロ感や、記憶に残る印象演出は可能ですが、ただし、やはり結局、他のアイテムが必要になります。

着まわしやすい服の例外

起業家であれば、むしろ着回ししにくいような、色や柄の入ったトップスやワンピースを、ビジネスのユニフォームとして率先して選んでみてください。

「また同じ服着てる」と思われる心配は不要です。

起業家が服を着る目的は、「たくさん服を持っている」と思われることにあるのではなく、外見からも自分のクライアントさんの記憶に残り、信頼を獲得するためです。

ただ、トップスやワンピース1枚では物足りないシーンもあると思うので、その際はシンプルなネイビージャケットやストレートスカートなどがあると、合わせやすいですよ。

あくまでも主役となる服は「着回ししにくいもの」がおすすめです。